天窓の劣化症状

大きな天窓

天窓は家の雰囲気をおしゃれにすることができるだけではなく、部屋の中に光を取り入れることができ、換気も確保できるなど快適な空間を作り出すことができるので、設置を検討している人も多いのではないでしょうか。
天窓は、隣家との距離が近い場合でも、自然光を取り入れることができますし、壁の窓の3倍もの光を取り込むことができますから、部屋の広範囲に光を取り込むことができます。また暖かい空気が上昇する性質をいかして、効果的に室内の空気を循環させることもできますし、屋根の上の窓であることから、セキュリティ面も高いというメリットがあります。そのほかにも、家具で窓の壁をふさぐことがありませんから、狭い部屋でも家具を置くスペースをとることができ、採光を確保することができます。
またなんといっても天窓はデザイン性が高いというのが一番の魅力で、日々の暮らしにも彩りを与えてくれるというメリットがあります。
ただ採光が十分に確保できるということは、夏は暑く感じる要因となり家の中にいて日焼けをしてしまうというデメリットも考えられます。
また天窓は高い位置に設置されていますから、掃除がしにくく雨音も気になるということもデメリットとしてあげられます。
そのほかにも、天窓は屋根に穴をあけて設置をしていきますから、劣化してしまうと雨漏りなどのリスクも高くなるため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。

天窓の劣化症状として天窓周辺にカビや雨ジミが発生していることがあります。天窓は冬場は室内と外気の寒暖差が激しいため結露が現れることもありますし、梅雨の時季は雨にふれる機会も増えていきます。こういったことが何年も積み重なることで、カビや雨ジミが発生してしまいます。またどうしても経年劣化によってゴムパッキンなども劣化してしまい、そこから雨漏りが発生するリスクも高くなってしまいますから、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。

天窓の寿命は25~30年と言われていますが、これは定期的にメンテナンスを行っている場合の年数で、何のお手入れもしないままでいると数年で雨漏りをしてしまう危険性も高くなります。
築20年以上経った住宅の場合、天窓のメーカー部品がない可能性があり、交換しないといけないケースもあります。また築30年以上の住宅の場合、天窓を支えている下地の防水も切れているので、天窓本体を交換した方がよいでしょう。
そのころになると天窓だけではなく屋根も経年劣化していますから、屋根の葺き替え工事とともに天窓も交換した方がよいでしょう。
メンテナンスとしては、最低でも10年を目安に行うことをおすすめします。固定式の天窓の場合は屋根の塗装とあわせて点検を行えば紋痔亜ありませんが、開閉型の場合は動作不良を怒す可能性もありますから、10年ごとに点検することが推奨されています。

天窓からの雨漏りにはいくつかの原因が考えられます。そのほとんどはコーキングの穴によるもので、室外側の窓枠で使用されているゴムパッキン部分がはがれたり穴があき、そこから雨水が浸入するというものです。こういった場合コーキングを増し打ちすることで雨漏りの症状は改善させることができますが、コーキングが原因ではない場合には屋根瓦や雨仕舞板金の不具合によって雨漏りが起こっている可能性がありますから、そういった場合は屋根の専門業者に依頼する必要があります。

結露と思って放置していたら雨漏りだったというケースも少なくありませんが、結露も放置していると雨漏りと動揺の悪影響を及ぼしてしまいますから、どちらにしても結露対策を行うことが大切です。
もし経年劣化による雨漏りが原因の場合には、天窓を交換する必要があります。
基本的には天窓だけを取り外して新しいものに交換することはできませんから、天窓周辺の瓦をはがして交換するという作業になります。ただ足場を設置しないといけないことが多いのでおおがかりな工事にあることがほとんどです。
足場を設置すると工事費用も高額になりますから、定期的にメンテナンスを行うことが費用を抑えるためには大切です。

天窓の寿命は25年が目安で、それ以降になると経年劣化によって雨漏りや破損などが生じやすくなってしまいます。
天窓のリフォームとしては、天窓を交換する方法と、下葺き材及び雨仕舞板金の交換という2つの方法があります。
天窓の交換は造り付けの天窓の場合、既製品のサイズが限られているため一回り小さいサイズへの交換となってしまいます。
下葺き材及び雨仕舞板金の劣化による雨漏りの場合は、新しく取り替えることで多くの雨漏りは改善さえることが可能です。

もし将来のリスクやメンテナンスを考慮して天窓をなくそうと思った場合には軽量金属屋根で重ね葺きすると、比較的簡単に天窓をふさぐことができます。
以前は天窓は大工が造作していましたが、近年では取り付け工事もマニュアル化されていますから、板金工事会社に依頼すれば天窓をリフォームすることができます。ただその際は経験豊富で技術力のある信頼できる業者に依頼するようにしましょう。